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『週イチ連載』社会人デビュー前夜 霧だらけのクネクネ道からくるっとコピーライターの道へ⑪

『週イチ連載』社会人デビュー前夜 霧だらけのクネクネ道からくるっとコピーライターの道へ⑪

前回までのあらすじ

コピーライターとして就職できたものの、
担当はエロビデオ

しかもその業務内容や工程、
関係スタッフがまぁどれもムチャクチャ。

あげく本来目指していたはずの方向性まで
見失いそうな始末。
いったいオレはここからどうすりゃいいんだ・・・


と腐りはじめたあたりから

その辺りは前回、

『週イチ連載』社会人デビュー前夜 霧だらけのクネクネ道からくるっとコピーライターの道へ⑩
で、ふれました。

なので、そのつづきから。

せっかく就職したのにまんまとエロビデオ担当

しかもミスター胡散臭い中年みたいな輩と
タッグを組まなきゃいけない、という現実。

絶対辞めてやろうという決意は、
もちろん初日の段階で定まっていましたが、
もやはタイミングだけを見計らっているような状況になっていきました。

でも、そうなると不思議なことに、
「こんだけぶっ飛んだ会社ってなかなかないよな」
「もうちょっといたらもっとヤバい事態が見られるんじゃないか」

なんて気持ちがムクムクと膨れあがってきたりもするんです。

なので、
「いつでも辞めたらぁ」

「せっかくだからどこまで面白いネタが集められるか見て見るか」
が共存している、
ちょっとおかしな日々がしばらく続きました。

ろくでもない社員のメンバーが個性的過ぎて
だんだん面白くなってきたからというのもありました。

そんなある日、事件が起きるのです

以前の
「週イチ連載(曜日不定) 
社会人デビュー前夜 霧だらけのクネクネ道からくるっとコピーライターの道へ⑧ 」

でも紹介した、4つ上の元料理人。

コイツが突然、仕事中に「ズコッ!」
つぶやくのを流行らせたことがありました。

社員A:「それ違いますよ」

元料理人:「ズコッ!」

社員B:「なにやってんスか!」

元料理人:「ズコッ!」

社員C:「これもついでにお願いします」

元料理人:「ズコッ!」

そのうちエスカレートして

社員D:「おはようございます」

元料理人:「ズコッ!」

社員E:「お茶飲みます?」

元料理人:「ズコーーッ!」

みたいな。

くだらなすぎて泣けてきますが、
当時の制作部でほんの一瞬流行ったワケです。

それもある意味事件ですが、それが原因で本当に事件に発展します

私と同い年の先輩社員がケッコーな遅刻をして出社してきたのです。

社長は当然、
「キミ、いま何時だと思ってるんだ!」と。

朝っぱらから社長の怒鳴り声を聞くのはさすがに珍しいことなので
みんな黙って聞き耳を立てていました。

その先輩の遅刻癖はちょいちょい問題視されていたこともありましたが、
それ以上に、怒られている先輩はイヤホンをつけたまま

社長のコーフンはさらに激しくなります。

「キミは会社をバカにしてるのか!」

やっと先輩がイヤホンを外しました

が、時すでに遅く
怒りを抑えきれない社長がとどめの一撃を投げつけます。そして・・

「ルールを守れないヤツは、会社を去れっ!!!」

「ズコッ!」

制作部全員が笑いをこらえるのに必死でした

いくら流行っているとはいえ、反射的に出てしまう体たらく

しかも怒られているのに反省のかけらもないことを
アピールしてしまう緊張感の欠落っぷり

そのときは一応それで済みましたが、
さすがにその日は「ズコッ!」もどこか自粛ムード

と、ならないのがこの会社。
このメンバー
お昼になるころにはズコズコ復活していました。

そして、とうとうその日の帰り

定時であがろうと社長の横を
「お疲れ様です〜」
と通り過ぎようとしたとき
むっくと立ち上がった社長に、行く先を阻まれるような格好に。

全員の頭上に「?」と表示された瞬間、
社長がついに禁断の一言を口にしました。

「なぁみんな。いい加減、ズコッ!ってやめないか?」

あれから20年以上が経過した今でも、
つい当時を思い出してその言葉を口にしたい衝動に襲われることがあります。

その瞬間、あの制作部の情景が見事にフラッシュバックされるのです。

そしてそれは、
制作部全員で辞表を提出する、ほんの少し前のできごとでもありました。

つづきはコチラ!次回⑫話で!
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