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『週イチ連載』社会人デビュー前夜 霧だらけのクネクネ道からくるっとコピーライターの道へ⑧

『週イチ連載』社会人デビュー前夜 霧だらけのクネクネ道からくるっとコピーライターの道へ⑧

前回までのあらすじ
初日いってみたら、制作部とは名ばかりの陸の孤島。屋上のプレハブが職場に。そして健康食品どころか、広告どころか、オフィス内はエロ本だらけ。驚くひまもなく見事に社長のご指名でエロビデオ担当に。確かにその商品コピーと広告制作は手がけるようだが、まさかの展開。スーツ意味なし。午後にバックレようかと思案していたその時・・・

その辺りのことは前回、

『週イチ連載』社会人デビュー前夜 霧だらけのクネクネ道からくるっとコピーライターの道へ⑦
で、ふれました。

なので、そのつづきから。

初日の緊張もあってか、
きちんと社員たちの姿形までチェックしているゆとりのないまま
業務紹介を受けてしまったところもあり、
座って眺めてみて、やっとひとりひとりのキャラクターと

向き合うタイミングが訪れました。

そこでまた、軽く衝撃が走るわけです。

まず正面に座っている男。
恐らく年下かな、とおぼしきキュートな笑顔の若者だが、

髪型がとってもキレイなモヒカン。

お手本のようなモヒカンです。
もちろんスーツ姿。

しかしネクタイはミッキー。

目が合うと、予想を超えた甲高い声で
「ボクK田って言いますーよろしく、お願いします〜!!」


「・・どうも」


「ボク、ウド鈴木の大ファンなんですーー!

だからこの頭にしてるんです〜!!
あとミッキーも大好きなんです〜〜。」

ネクタイを眼前に持ち出してきながら、

ほんの数秒で人とナリと本質まで推し量れる自己紹介をくれてきた。

もはや用はないので右隣を見ると、老けた同年代っぽい男。
デカそうな男だ。


彼の言葉によると、学生時代からつい最近まで役者をやっていて、

とりあえずその生活には一区切りつけた。

だが、今も劇団には顔を出していて、休みの日は活動をしている。
実家は総菜を売っている。

月給が欲しくて入社した、とのこと。

デカそうで、人が良さそう。

それ以外ひとつもなさそう。

右斜め前の男も同世代っぽい。
聞くと、元料理人。

私でも知る有名な料理研究科が主宰する料理学校を卒業して
そのままフランスで修行をし、
日本でも料理人をしていたが、ワケあって辞めたと。

とにかく明るく、軽薄極まりない笑顔で人と接するのが唯一の特徴だった。

あとダジャレ。

他は経理の女性が2人、総務的な若い女性が1人、
あとは社長と、
会社の概要というかもはや全貌を教えてくれた先輩社員。

先輩社員は唯一タメでした。
同い年。
なんとなく感じるもので、やっぱりそうか、という感想。

てことで、制作部の社員は私を含め5名。
そこに社長と経理と総務が同フロアで席を並べている
という状況でした。

ちなみに、紹介した元劇団員は2コ上。
元料理人は4コ上。
モヒカンは2コだか3コだか下と判明。

タメの先輩とは年だけじゃなく、実家も割と近く、
しかも大学は卒業したけど
就職浪人をしばらくしていて中途入社、
ということで、なんとなく境遇も近しいものがありました。

その先輩から
「お昼いっしょにどうすか?」
と提案され、そのまま付いていくことに。

しばらくして実感するのですが、
意外と会社周辺には安くてボリュームのある定食が食べられる
お店が結構ありました。

若者集団だった制作部員にとっては有り難い環境です。

その時は想像もしませんでしたが、

振り返れば、
ほぼ毎日みんないっしょにお昼に行っていました。

結果、仲はとても良くなっていました。

だから夜もよく飲みに行きました。

そこら辺りはまた後日触れるとして、会社のことです。

初日に先輩社員に誘われて
制作部5名プラス総務の女子1名とランチに行った帰り、
近所の公園で会社の実情を知らされました。

結論から言うと、
皆さんそんな会社だと分からずに、
見破ることができずに入社していたんです。

ですが、そんなことより驚きなのは会長です。
先ほど触れたのは社長。

別人です。

この会社では社長はお飾り。

実質的な権限の全ては「会長」が握っているのです。


社長は一般企業で言えば・・・課長くらい。

良くて部長。
いえ課長です。

肩書きオンリーの忠犬的上司。

会長命令には絶対服従。
24時間勤務?

会社を創業したのも社長ではなく会長です。

会長が一代で築いた会社。一応自社ビル。

利益ハンパなく、

現在はなくなりましたが、当時のいわゆる長者番付に
個人名で載るほどの人物でした。

当然、強烈キャラです。

見れば見るほどアク強すぎ。
引いて見れば面白すぎ。

とはいえ、目の前では決して笑えません。

そんなことをしようものなら・・・

社員であれ、社長であれ容赦ない制裁をくらいます。

その会長の何が驚きかというと、

その昔、かなり個性的で特殊な脱税の仕方を試みた人物だったからです。

起訴されたワケではありませんが、

当時のTVのニュースにも登場していました。

もちろん、我々がまだ子どもの頃のお話しですから、

面接からの流れで気づくはずもありません。

当時は会社にネットなんてない時代。

入社後に、初日のお昼休みに、
公園のブランコに揺られながら初めて聞かされたのです。

その、タメの先輩の口から。
しかも会長と社長の関係性ときたら・・・

つづきはコチラ!
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